5月19日。
今日のTwitterは、朝から"退職"や"仕事辞める"そんな言葉が一気に流れてきた。
みんな「農業女子」。
はじめは梅雨になりかけのこの時期、メンタル的にも身体的にもつらいしわかるなぁなんて思った。
だけど、そんなのはきっとちっぽけな問題であって、もっと大きな問題があるだろうなと。
仕事や人間関係の辛さ、生きることの大変さ、求められることのハードルの高さや矛盾…。
たぶん悩みや葛藤はいっぱいあるとおもう。
それこそ、はじめて就職した会社をたったの4ヶ月で辞めた私なんかより、みんなはもっともっと真面目に働いているからものすごく頑張ってると思う。
だけどほんの少し、そう言いたくなる気持ちはわかる。
だから、過去を振り返りつつ、みんなもこうなんじゃないかなーと思う辛さとか愚痴とかを書いていく。
まず農業は高齢者がかなり多い。
それを悪いとは言わないけど、30〜50代の世代は本当に少ないのが現状。
60〜70代の方たちと私ら20代前半では、考え方もやり方も違う。
中間的な役割をしてくれるような方がいないとなると、私個人では、仕事をする上でのコミュニケーションがものすごく難しいと感じた。
きっと、みんなもそうなんじゃないかな…。
そして、上司の言動に矛盾がよく起こる。
「今まで若い人が入ってこなかったから、若い人の意見が欲しいんだよ」と…。
最初は良さそうに聞こえるけど、鵜呑みにしちゃいけないなとわたしは感じる。
例えば、効率を考えて改善できると感じていても、
それを分かってもらうのにまず苦労をする。
システム化や効率化は大事なこと。
だけど、そこでも世代間のギャップを埋めるには正直かなり労力がいる。
丁寧にわかりやすく言ったとしても、聞き入れてくれないなんてのはよくあることで、
「若者の意見が欲しいと言ったのは何だったのだろう…?」
そんな風に思って、言われたことの矛盾が頻繁に起こる。
逆に、こちら側の理解が足りないと怒鳴られるなんてこともよくあると思う。
最近の子は怒られ慣れてないなんて言われる。
だけど、小さな頃から、何が悪いのか、どうしたらよかったのか等叱られることはあっても、怒鳴られたことはない。
それはパニックになるのは当然だし、萎縮するのも当然。
何が悪かったのか、何を分かってなかったのか、どうすればいいのか、優しく教えてくれる指導はない。
自分で考えろと平気で言われ、ヒントすらくれない。
これも世代間ギャップの一つなのか、考え方の違いか…?
まあ矛盾が起こるのは気分の良し悪しや、言ったことを忘れてる、昔からのやり方を変えるのに抵抗があるなど、理由は色々。
みんなもこんな感じかな…。
それに、農業は体力勝負。
基本的に外やハウス内での作業。
それが普通。
女子も男子もあまり関係なく重い荷物を持つし、それにかなりの人手不足。
さらにいえば、休日数が圧倒的に少ない。
繁忙期であれば十数連勤するのが普通。
年間休日は90あればかなりいい方だと思う。
基礎体力がなければ続かないのが正直なところ。
だけど、農高や農業専門学校等に通っていれば多少は体がなれるとは思う。
ただシンプルにどんどん疲れが溜まっていく。
私は、高校専門で農業を学び、自分らで疑似的に農業経営をしていた頃より明らかに生理が重くなった。
何が理由というわけもないが、仕事がきっかけなのは間違いないと思う。
でも就職をしたのち、生理が重くなるというのは若い女性ならよくあることらしい。
ただ問題なのは、生理期間に体力をかなり消耗する農業を続けるのがだんだんと辛くなってくること。
生理前後も体調は優れないことも多い女性にとって、さまざまなストレスがかかる。
思い通りに動けない自分に対する怒りや、世代間ギャップによるコミュニケーションの取りづらさによる気疲れ、シンプルに体調が優れないこと…。
体力勝負の農業は男社員が多いため、言いづらい環境もあると思う。
体力的にも精神的にもかなりタフでなければ続けるのが難しい。
ただこれに関しては、農業に限ったことではないかもしれないけど。
極め付けは、こんな中で1人暮らしをすることの難しさだ。
みんな、給料も高いとは言えない額だから自炊が基本になると思う。
弁当も自分で作っている子が多い。
こんなに頑張ってるのに、こんなに毎日疲れてるのに、週1の休日は体を休ませるだけで、贅沢をする暇もなければ、給料が低過ぎて貯金もたまらない…。
かなり病む。
まあこれに関しても農業だけではないのかも…。
でもせめて、体の負担を少なくしたい、精神的な疲れを軽減させたい…。
そんな気持ちがどんどん膨らんでいくと、最後には転職や退職という道を選ぶと思う。
違う仕事をすればいい。
農業は好きだけど、農業を仕事にする必要はないかも。
家庭菜園でも農業はできる。
農業を嫌いにはなりたくない。
きっとそんな思いがあるよね。
若者の低賃金、少子高齢化、担い手不足、労働環境の問題、パワハラ、女子特有の悩みなど、色んな日本の問題や課題を縮図にしたような農業界。
色んなことを考えた1日だった。
1つ引っかかるのは、農業を離れる選択を悔しく思う子が多いと感じること。
私も農業を離れる選択は悔しく思った。
それぞれ理由はあるだろうけど、きっとみんなまだ"希望"があるからじゃないかな。
みんな農業を嫌いになったわけじゃないと思うし、諦めないといけない理由があったりだとか、腑に落ちなかったり…?分からないけど。
いつか、みんなのその"希望"を集めた農業ができるようになるといいな。